【AFP=時事】オーストリアで22日、観光客の女性が放牧牛の群れに襲われて死亡した事故の裁判があり、牛を放牧していた畜産農家に対し、賠償金として49万ユーロ(約6150万円)を遺族に支払うよう命じる判決が言い渡された。
事故が起きたのは2014年7月28日。西部チロル(Tyrol)州で、アルプス(Alps)山脈のピンニスタール(Pinnistal)をドイツから訪れていた女性(当時45歳)がペットの犬を連れてハイキングをしていたところ、突然牛の群れに取り囲まれ、牛たちに踏みつけられた。女性は重傷を負い、蘇生処置が施されたがその場で死亡。女性の夫と息子が、女性の死は牛を放牧していた畜産農家の過失によるものだとして民事訴訟を起こしていた。
畜産農家側は、牧草地には放牧牛に注意するよう呼び掛ける看板を立てていたと主張。
しかし、オーストリア放送(ORF)によると、チロル州インスブルック(Innsbruck)の裁判所は22日、看板による注意のみでは不十分であり牧草地を柵で囲うべきだったとして、農家側に女性の遺族へ賠償金を支払うよう判決で言い渡した。農家側は判決を不服として控訴する意向だという。
オーストリア・アルプスに位置し人気の観光地となっているチロル州で牧畜を営む多くの畜産農家たちも、今回の判決は生計を脅かすものだと一斉に反発している。
チロル農業会議所(Tyrolean Chamber of Agriculture)は「全く現実に即していない」と判決を批判。ヨーゼフ・ヘヒェンベルガー(Josef Hechenberger)会頭は「判決によって、畜産農家たちの間に多大な懸念や将来への不安が生まれている。彼らは今後も放牧を続けるべきか、それとも牧草地を完全に外部と遮断すべきかという問題に直面している」と語った。
地元の商工会議所や政治家らも、チロル州の産業にとって「致命的な結果」となりかねないなどと、判決に批判的な見解を示している。【翻訳編集】AFPBB News
馬之助の感想
普通にハイキングしていて突然牛の群れに取り囲まれ、牛たちに踏みつけられたら、どれほど怖かったかと思うわ。放牧地がどこからどこまでかがわからなかったら危険よ。注意するよう呼び掛ける看板があっても、たまたま目に留まらないこと、あるから、柵をしてほしいわよ。
でも、広大な敷地で柵をしても、破損もしりだろうし、管理しきれるかどうか・・小屋に閉じ込めておくことが出来ないのだから、柵をして外部を遮断するしかないでしょ。奈良の鹿だって暴徒化しないとは限らないわ。気を付けましょ。
農家は6150万円も払えるのかどうか・・・。牛を全部売って賠償しなきゃならないかもよ。死んだ人も遺族も悲劇だけど、農家も悲劇だわ。
https://sakuragasaita.com/
馬之助の災い転じて福となすか・・?
馬之助の人間万事塞翁が馬よ!
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