奄美大島には、猛毒を持つハブがいるため、それを食べてくれると思われたマングースが1979年に沖縄島から運ばれた数十頭が放されたとされたという。
マングース根絶
しかし、マングースは昼間に活動し、夜は巣穴で休んでいるらしい。
一方ハブは、夜行性のため、両者は殆ど出会うことなく、マングースはハブを食べることはなかったようだ。
代わりにアマミノクロウサギやアマミイシカワガエルなど奄美大島に生息する多くの動物を捕食することで、奄美大島の生態系を壊してしまう結果となった。
ハブ退治のため人間が奄美大島に持ちこみ、効果がなく、逆に奄美大島に住む、在来の希少な野生生物を捕食することとなり、奄美大島からは根絶させられることとなった。
マングースは誰が持ちこんだのか
マングースは、動物学者の渡瀬庄三郎博士によって1910年に沖縄島に持ち込まれた。
ハブやネズミの駆除を目的として、ガンジス川河口(現在のバングラデシュ)から移入されたのである。
マングースは、本来は中東や南アジアに生息する小型の肉食哺乳類で、小型のトカゲやネズミ、カエルなどを餌としていた。
沖縄島南部に放たれた後、分布域を拡大し、1990年代にはSFラインより北へ侵入したと考えられている。
しかし、マングースは当初の想定とは異なりハブの天敵とはならず、代わりにアマミノクロウサギやアマミイシカワガエルなど奄美大島に生息する多くの動物を捕食することになってしまった。
環境省では、マングース対策のためのプロ集団「奄美マングースバスターズ」を結成するなど、マングースの防除体制を強化した。
その結果、2018年4月に最後の1頭を捕獲して以降、約6年間に渡って、わなでの捕獲や探索犬による検出、自動撮影カメラによる撮影などの明らかな生息情報は確認されていない。
人間の都合で翻弄される動物たち
人によってハブ対策のため奄美大島に持ちこまれたが、役に立たないことがわかってきた。
しかしその数は増え、奄美大島固有生物を捕食したため、根絶させられたわけである。
人間が奄美大島に持ちこみ、役に立たないとわかると根絶させる。人間は勝手な生き物である。
ハブはそのまま奄美大島、沖縄に生息していて、毎年、噛まれて亡くなる人がいるのだろう。
子供の頃、沖縄のハブセンターで、ハブとマングースの対決という見世物があった。今もあるのかどうかわからないが、家族は見に行ったが、わたしは気持ちが悪くてその場に行けず、別の場所で待っていた。
その時家族が録画した動画を見たことがある。
マングースが勝ち、もし、夜行性と昼行性の違いがなければ、ハブを撲滅出来たと思う。
ハブという生き物は生態系維持のため、何かの役に立っているのだろうか?ハブが絶滅したらネズミが増える?ネズミが増えたらその時対策を考えたらいい。ハブの方が危険だと思うのだが・・・。