ノルウェーの首都オスロの裁判所は、イングリッシュ・ブルドッグと

ブルドッグ

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルの2犬種の繁殖を事実上禁止した。

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル

なんで?


ブルドッグなどの平面顔(短頭種)の犬種は呼吸器の疾患など犬種特有の遺伝的な健康問題を抱えている。判決はこの遺伝的疾患を理由に繁殖そのものに懸念を示した格好だ。

訴訟はノルウェー動物保護協会(NSPA)が、愛犬団体のノルウェーケネルクラブ(NKK)やブリーダー団体などを相手に起こした。

遺伝的疾患が判明しているにもかかわらず、繁殖を行うことの倫理性が争点となった。

NSPAのオーシルド・ロールドセット代表は「人間が引き起こしたブルドッグの健康問題は20世紀初頭から知られていた。この判決は遅過ぎたくらいだ」と指摘した。

判決では被告となった団体の繁殖が非合法となる一方、既に飼われている犬には影響はなく、また個人による繁殖も対象外となる。

このため、NKKのトム・マルティンセン代表は声明で「われわれは動物の福祉を第一に考えている。繁殖を禁止しても、無責任な悪徳ペット業者が市場を占拠することになるだけだ」として上訴した。

平面顔の犬種は日本でも欧米でも人気が高く、新型コロナウイルスの世界的流行も背景に需要が急増している。一方、遺伝的疾患への懸念も広がっており、英動物愛護団体ブルークロスは昨年10月からブルドッグなどの犬種を広告で起用しないよう企業・団体に呼び掛けている。

ブルドッグは遺伝的多様性がきわめて低い

100年以上にわたる選択的交配が、ブルドッグをひ弱にしてしまった。

ブルドッグたちは呼吸や骨格、皮膚の障害をかかえている。しかも、多くの個体が自然に交尾したり出産したりできない。幼いうちに呼吸障害を起こすと、5歳以上まで生きられない可能性が高い。

139匹がほぼ同じゲノム

研究者らは、合計139匹のブルドッグのDNAを採取、解析した。北米、ヨーロッパ、アルゼンチンで暮らす健康な個体のグループと、大学の動物病院に入院中のさまざまな疾患をもつグループである。

結果は衝撃的だった。健康で地域もばらばらな個体群なら、それぞれのゲノム構造は大きな違いがあるものと考えられていたが、ブルドッグの場合、どの個体もゲノムの大半の領域が同じだった。

おまけに、ゲノムのなかでもイヌの免疫系を制御する領域に、やっかいな多様性の欠如が見つかった。

遺伝的多様性が低い理由の一つは、現代のブルドッグがわずか68匹の集団から始まっていると見られることだ。こうした小さな遺伝子プール(多様性)からスタートして、つぶれた顔、ずんぐりした体、だぶついた皮膚になるよう選択的に交配が重ねられたブルドッグは、さらに多様性を失ってしまった。

つぶれ顔と引き換えに多くの疾患

つぶれた顔になるよう交配すると、極端な短頭になり、頭蓋骨が短くなる。これが今、ブルドッグの死の最大の原因になっている。さまざまな呼吸器疾患や発熱が引き起こされるから。

この不格好な頭は、繁殖にも影響する。

ブルドッグの子犬は、母犬の産道を通れないので、帝王切開で生まれるしかない。ペダーセン氏は、ブルドッグの出産の80パーセントが人工受精と帝王切開だと見ている。

感想

高価で売れるから、近親の犬同士を後輩し続けたんだから弊害が出て当たり前。

現代のブルドッグがわずか68匹の集団で始まったと知って驚いたわ。ブルドッグ愛好家が求める外見になるように、近親であってもな交配をし続けてきたのだから、免疫系に異常をきたすのは当然だと思う。

交通が発達していなかった時代、人間も小さな島では島民同士が結婚するしかなかったので、その結果遺伝子の多様性がなくなり、風土病といわれる病気が発生したのだと思う。

犬の先祖はオオカミだから、ブルドックの様な鼻が潰れていること自体、自然界ではないでしょ。出産の80パーセントが人工受精と帝王切開というのは、どう考えても普通じゃない。

犬種保存するために、出来るだけ遺伝的に遠いもの同志を掛け合わせ繋げていくべきだけど、ここに業者が入り込んで、犬が疾患を持とうがどうでもよく、売れればいいという金儲けを第一に考えるから問題だね。つまり人間が悪い。

ブルドック好きの人が、ブルの鼻が潰れていないくても、皮膚がたるんでいなくても構わない、という気持にならない限り、裁判所が禁止をしても繁殖業者は無理な繁殖を続けて、病気だらけのブルドッグになるだろうね。
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